2月にはいつもドキドキするの。
だって・・・・・・。





14日の出来事
            

雷猫 様



2月12日。今日も船員7名を乗せたゴーイングメリー号は快調に水面を走っている。

ルフィ・ウソップ・サンジは何気なくソワソワしている。


「なぁウソップ?どうしたんだ???」

チョッパーが訪ねる。

「あぁチョッパーはしらねぇか。あのな、明後日の2月14日は、バレンタインデーっていって、女が男にチョコをあげるんだ。」

「チョコって美味いのか??」

チョッパーは目をキラキラさせている。

「そりゃぁ美味ぇ!!けどな、そのチョコには本命と義理があって・・、本命は本当に好きな人、義理は仲間として好きな人、にあげるんだよ。」

「だからサンジ妙に緊張にてんのか・・。」

「そうだぜ。ナミかロビンに本命もらえねぇか期待してやがる。ま、俺は義理でもいいけどな・・・!!んで、ルフィは食いモンがもらえるーって喜んでんだ。」

「チョコ食ってみてぇなぁ〜!!!」

「心配しなくてもくれるって。義理だろうけど・・・。」

心なしかウソップの声の元気が無くなっていった・・・・・・。


そしてこちらは女部屋。

「ロビン!あんたバレンタインどうする?」

「バレンタイン?・・・あぁ・・・・・もうそんな季節ね・・・。」

「もう・・・って・・・・。材料は買ってあるから、一緒に作りましょうよ!!」

「そうね。面白そう。」

ロビンはニコッと笑って見せた。

「で、航海士さんは本命はいるの?」

「え?」

ロビンの思わぬ攻撃にナミはギクッと固まる。

「だから、本命はいるの?」

「そりゃぁ・・・・・ぃるけどぅ・・・・・・・・・・・・・。」

「そう。じゃあその人には特製のを作らなくちゃv」

「う・・・・ロビンの奴・・・・・・・・。」

「誰?」

「は?(そう来るか!!??」

一見終ったかに見えた話題がまた蘇った。

「この船だったら・・・・ルフィ、剣士さん、コックさんの3人しか思い当たらないけど?」

(す・・・・するどいわねロビン・・・・・。)

「教えてよ。言わないから・・・クスv」

「ぜ・・・・・絶対よ・・?」

「えぇ。約束するわ☆」

「・・・・・・・・・・・。」


本っ当に小さな声でナミは言った。皆さんには聞こえましたか?(ムリ


「そう。予想通りだわvv」

「・・・//////////。」

「じゃぁ、つくりましょぅか!」




「なんかイヤにテンション高いわね・・・・ロビン・・・・。」

これもかなり小声でナミは言った。








そして・・・バレンタイン当日





まだ朝の話である。みんなまだ眠っている頃。


「・・・・・ぉい。」

「・・・・・・・・ぅんん・・?」

「起きろクソマリモ・・・!!」


ゾロの耳元でサンジの囁く声がした。

ゾロがうっすら目を開くと・・・・。


目の前に超ドアップのサンジ(笑。


「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」

叫んだゾロだったが、サンジに口を塞がれなんとか皆が起きずにすんだ。


ゾロが小声で言う。

「なっ・・何してんだ!!エロコック!!!」

「うるせぇ!てめぇがなかなか起きねぇからだよ!!ちょっと表ぇ出やがれ。」

「あぁ・・・・・・?」



2人は甲板に出た。2月といえばまだ真冬。とてつもなく外は寒い。


「おめぇに挑戦をする!!!」

「・・・・・・アホ?」

「アホ?じゃねぇよ!!今日が何の日か分かってんのか!!??????」

「あ・・・?2月14日ぢゃねぇか?」

「あぁそうだよ!!誰がそんな普通の答え期待すんだよ?バレンタインだよ、バレンタイン!!」

「・・・・・・バンアレンタイ?」

「・・・・・もういい、おめぇに話した俺がバカだった・・・・・・・。」

「あんだと?」

「とにかく、今日俺等のどっちかがナミさんにおそらく!告白される。」

「なんでだよ。」

「バレンタインだからだよ!!告白された方が勝ちだ!!!!いいな?」

「・・・言ってる意味がワカンネぇ・・・?」

「その時がくりゃ分かる。じゃあな。」


「・・・・なんだ?」




そして夜。





「チョッパー、はいチョコv」

「うぉぉぉぉうまそ〜vvv」


次々とチョコが2人の手から渡されていく。


「あとはサンジ君とゾロ・・・・あれ?二人は??」


2人の姿がキッチンに見当たらない。食後はいつもここにいるはずなのに。

「外にいたぜ?」

とウソップ。

「分かった、ありがと!」




「いよいよだな・・・・・。」

「俺は最後の最後までなんなのかわかんねぇんですけど。」

「・・・・分かるよ、すぐに。」



ついにその時がきた。

「サンジくん!ゾロ!!!!」

「ナミすわぁんv」

「・・・・・・・・。」


「サンジくん、これ・・・・・。」

「・・・・あ・・ありがとうございます・・・・・・。」

「・・・・・ゾロ、こっち来なさいよ!!」


ゾロはナミに連れていかれた。

サンジはその場で肩を落とし、もらったチョコを一口食べた。

「・・・・うめぇ・・・・・・・・。」

こうしてサンジの恋は終った(オイオイ。





「・・・・なんだよ、こんなとこまで来て。」

「いや・・えっとぉ〜これ上げるわよ!!」

「これ?」


ナミに手渡されたのはハート型のチョコケーキ。


「・・・・・これ・・・・・。」

「今日は、バレンタインでしょ?せっかくだからいおっかなぁーと思って・・。」

「言うって・・何?」

「鈍感!!あのね・・////////」


そうして、ナミからの優しいくちづけ。


「・・・・・!!?」

「好きです!!私はゾロが・・・・好き・・・っす・・・・・・////。」


「お前・・・・味見しまくったろ・・・。」

「え・・・・?」



そしてゾロからもキスをしてきた。

「えっ・・・・・・。」

「うん、やっぱ・・・・・・・。」


「?」





「チョコの味した。」




エンド


(2004.04.03)

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<管理人のつぶやき>
きゅぅv 王道なバレンタインの告白にドキドキしました。
いいもんだね〜。まっすぐで純で一途で!ひねりやてらいが無いのが、返って新鮮で素敵でした。
サンジくんは・・・束の間の幸せだったね(遠い目)。ま、気を落とすな(肩ポン)。
読後、『バレンタイン・キッス』(おにゃん子時代の国生さ○りの歌)を口ずさんでたよ(笑)。
(あ、雷猫さんはこの歌知らないか・・・(^_^;))
雷猫さん、可愛いお話をありがとうございました♪

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