実は好きだったりする。
*みかん* 様
「ぅおらァ!!クソ剣士ィィィ!!!!そりゃあナミさん用のティーカップだぁぁ!!!てめぇのはこっちだこっち!!!この割れかけてるカップだ!!」
「うるせぇ 黙れ!!カップなんてどーだっていいだろ!!」
「カッチーン!テメェをナミさんと同じ地位に立たせろっつってんのか!?バカ言うんじゃねぇよ!!」
リビングでは、いつも通りゾロ&サンジが言い合っている。
ルフィ、ウソップ、チョッパーは、男部屋で仲良くカードゲーム中。
ロビンとナミは、女部屋で楽しくおしゃべり中。
「・・・バカらしい。もうやめようぜクソ剣士・・・」
「クソクソうるせぇんだよエロコック・・・」
「エロだなんて言うんじゃねぇ・・・素敵コックって言いやがれ」
「言うか このアホ」
「・・・・・」
「・・・・なあエロコック」
「なんだクソ剣士」
「てめぇはなんでそんなナミのこと気に入ってんだ」
「ハァ?!てめぇナメんじゃねぇよ。ナミさんは全て美しいだろ!」
「・・・・」
ゾロはサンジの言葉に呆れかえった。
「あのスタイル!あの美貌!あの可愛らしい笑顔!あの性格!全てオールOKだろ!」
「性格をぬけばな。悪魔だろあの女」
「きっと素直になれないから、ああやっていつも殴ってくるんだ・・・愛だろ愛!あの人は天使だ!」
「いや 話聞けよ」
「あの人こそ、この世界のビーナスさ!」
「無視?」
「あー・・・ナミさんがいなくなったら、おれどうやって生きていけばいいか分かんねぇよ・・・」
「あのなぁ、お前そこまで言うなら・・・」
「告れって?いつも告ってるだろ。ナミさんのこと好きだからな」
「・・・・」
そこまではっきり言われると、どう反応して良いか分からなくなるゾロだった。
「・・・ロビンのことはどう思ってんだよ」
「お、お前・・・!!ロビンちゃんとナミさん、どちらかを選べって言ってんのか!?」
「いやそんなことぁ言ってねぇ」
「どっちを選べばいいんだぁぁぁ!!!!」
「だから話聞けって」
「おれはなぁ、いつもバカみてぇにナミさんやロビンちゃんに気ィ寄せてるけどよ、本当に好きなんだぜ?」
「・・・二股かよ」
「ああ、そーいうことになるかもなぁ」
「っつーかお前は何股でもかけられるだろ」
「まぁな!」
「威張るな。ったく、あの女のどこが良いんだよ。特にナミ。しょっちゅう殴ってくるし」
「あのなぁ、お前はそう言うけど、ナミさんは本当に良い人なんだぜ?」
「・・・・性格抜けばな・・・」
「そのセリフ2度目だぞ!ナミさんは本当にいい人なんだ!」
「・・・・」
「ナミさんは今もこうして、ナミさんのお母様のようにみかんを育てつづけているしなぁ・・・すごい親孝行だぜ。おれはそんなナミさんの支えになれればそれで良いんだ」
「よく言うぜまったく・・・」
あの女を、どうやって支えるのか。
自分の目で、あの現実を直視した女だぞ。
ちょっとやそっとじゃあ崩れねぇ。
強い女なんだぜ?
ゾロはそう思ったが、内心 自分も、ナミの支えになれればいいと思っていた。
「なぁエロコック」
「なんだクソ剣士」
「・・・・」
「?なんだよ 早く言えって」
ゾロはサンジの目を見ると、静かに言った。
「ライバルだな、サンジ」
「へ?」
−end−
(2006.04.21)Copyright(C)*みかん*,All rights reserved.
<管理人のつぶやき>
ほうほうほうほう〜、つまり、実はゾロもナミのことが好き、というわけですね^^。ラストとタイトルのつながりが上手いな〜と思いました。
サンジがナミのことをたくさん賛辞(シャレにあらず)してくれたのがうれしかった・・・(個人的に)。
しかし、一度サンジにはナミとロビンのどっちがホントに好きなんだとつきつめてみたい(笑)。
*みかん*さんの8作目の投稿作品でした。ありがとうございました!!