祈り
            

雨月 凍夜 様






明日嫌いになって

明後日には忘れて
そして一生思い出さなければ・・・

愛されたいと願う自分がいた

愛されて嬉しいと思う自分がいた

・・夢を見た・・・

私を庇ってあいつが死ぬ夢
胸からナナメにはしった刀
あふれ出る鮮血 一面の血の海
ゆっくりと崩れ落ちる体
あいつが最後に言った言葉

「 愛してる・・・・ 」



明日嫌いになって

明後日には忘れて
そして一生思い出さなければ・・・

愛されたくないと願う自分がいた

愛される事を辛いと思う自分がいた

夢が現実になるなら・・・

私を庇ってあいつが死ぬなど
考えも出来ない
考えたくもない
自分の野望のために生きている
そんなあいつが
私を庇って死ぬなんて
そんな事があるはずは無い・・・

あいつの頭の中は
自分の野望の事でいっぱい

・・・でも・・本当はすごく優しい人だから・・・

こんな私を愛してくれた人
全てを理解してくれた人
そして許してくれた人



明日嫌いになって

明後日には忘れて
そして一生思い出さなければ・・・

そう願う自分がいた

それは無理と思う自分がいた


私を愛してくれた人
私が愛した人・・・
あいつが
私を庇って死ぬような事が
もしあれば

・・私も一緒に死にましょう・・

あいつは怒るだろう

でも
生きてる心地がしないもの
私もすぐに後を追いましょう
嫌いになるなんて
そんな事出来ないのだから
あいつのいない世界なんて
考えられないのだから



明日嫌いになって
明後日には忘れて
そして一生思い出さない

・・・そんな事は無理だから・・・

あいつが
死ぬような事があれば
私もすぐに

後を追いましょう



その様な事が無いように
今はただ祈るのみだとしても・・・




END




 

<管理人のつぶやき>
人を愛するということは怖いことでもある。その人の存在なしでは生きていけなくなることもありえるのだから・・・。一方でそんな命を懸けることができる相手と巡り合い、愛し合えることは至上の喜びでもありますよね。ナミはそんな相手と巡り合えた。あとはもう祈るしかない。ナミのゾロに対する真剣な、そして祈るような気持ちよく伝わってきました。

雨月さん、素敵なお話をどうもありがとうございました。
また、送ってくださいねv(←やはりこいつハイエナだ・・・)

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