まず、キスからだなっ。
んで耳から項、胸を…否、鎖骨あたりを攻めて、胸に時間をかけて。
それから下へ手を?やっぱ舌か?否、いきなり舌使うつうのも………

…?俺は何でさっきっから、手順考えてンだ?

…そうだ、全部アイツの所為だっ!あの女の所為で、判んなくなっちまった!ああだ、こうだ抜かしやがって…煩せぇたらねぇ!
糞っ!萎えてキタじゃねぇか…

ナミの奴…許さねぇ。






御祝儀  −1−
            

CAO 様



先週の週末俺を呼び出して、

「Hしよう!婚約祝いにっ!」

アイツは、そう言いやがった。


素抜ける様な白い肌。
たわわに実った豊かな乳房。
抱き締めれば折れそうに細い腰。
形の良い足の付け根には、男を虜にする快楽の深い罠が仕掛けられ…俺は底無しの欲望を、全て吐き出すつもりだった。
唯一の誤算は、頭から上がナミだという事だった。

「キスはまあまあ…合格点をあげてもいいわ。」
「耳は齧るンじゃないのっ![噛む]ってカンジよっ!」
「項をペロペロすんのは止めなさい!犬じゃあるまいし…。」
「鎖骨をスルーしないのっ!」
「何いきなり乳首喰わえてんのっ!バカじゃない?」
………煩せぇ。
「…んっ!指突っ込んでんじゃないっ!誰が許可したの?」
「けど、すっげー濡れて…」
「バカ!まだ早いわよっ。…あっ。中で動かすなっ!もう…」
「感じてんだろっ!手順なんかどうでもいいじゃねぇか。」
コイツの襞の奥に隠された芯を探り出した俺は、苛立ち紛れに少し強めに愛撫してやった…
「痛っ!アンタいい加減にしなさいよっ!調子に乗んなー!」
「いってぇー!」
アッパー食らわすかぁ?ふつう?この状況で…。
「アンタって、ほんと馬鹿!少しは考えなさいよ!あー、もう止めよっかなー?」
「てんめぇ〜ふざけんなよ!このままで終われる訳ねぇだろっ!」
「なら、もう少し努力しなさいよっ!調子に乗って、自分ばっか気持ち良くなろうとして…」
「なっ!こんな濡らしといて、何言ってんだ!今更止めるって?無理に決まってんだろ!お前からやらせるって、言いだしたンじゃねぇかっ!」
「やらせるなんて言ってないわっ!Hしようって、言ったの!」
「同じだろっ!」
「同じじゃない!」

何でこうなんだ?もう入れる寸前だぞっ!この女自分から誘っといて、まっ裸で俺の前に全身曝しといて、しゃべりの合間にイイ声出しといて、しかも、太股まで溢れるくらい濡らしてるクセに…
さっきっから、焦らすつもりか、散々ヒトの遣り方批判しやがって。マジでこっちは、我慢の限界越えてんだぞっ。んで無くても、普段から半裸みたいな格好して、俺を煽る様な真似してやがって!てめぇの体目の前にしたら、それだけでヤバいのは当たり前じゃねぇかっ!しかも、言うに事欠いて「止める」だとっ!

「ヤル事に変わりねぇだろっ!」
「ち・が・う!やらせるなら、アンタだけ良ければ終わりだけど、Hするってのは、お互い良くなきゃ意味無いでしょっ!」
「だから止めるって?……てか、お前ばっか良くなってねぇか?」
「良く無いから、教えて上げてるんじゃない!」
「良く無いって…俺だって良くねぇ!んなに言うなら、見本みせやがれっ!」
言うなり俺は、俺のいきり立ったモノを、寝そべるコイツの目の前に曝してやった!
「全くアンタは、直接的過ぎるのよ。場所変わんなさい!」
ナミは目の前のモノを押し戻し、態勢を入れ替える。俺はベットの背もたれに寄り掛かり、足を投げ出す様に座った。俺の太股の上に座るナミを、見上げる様な形になった。コイツがもう少し近づけば、陰毛同士が絡み合う微妙な距離だ。…妙に、エロい。
「いきなりモノ押しつけるって…はぁ。呆れちゃうわね。」
「ウダウダ言ってねぇで、さっさとヤッてみせろよ!自信満々なんだろっ。」
「アンタ、ムードもくそも無いのね…やっぱり。んなんじゃ、婚約者に見限られるんだから。」
「お前に俺のこたー、関係ねぇだろっ!」
「そうね、関係ないわ。」

そうだ、関係ないっ!…お前には。俺がこの先、どんな女と寝ようが、一切関係ないっ!俺の婚約祝いに、たった一回だけヤルお前に、何も言われたかねぇんだ!
一晩の関係、それなら十分味わわねぇと、損するだろーが。
折角のチャンス、据え膳食わぬはなんとやら…だ!

「早く遣れよ!」

見せて貰おうじゃねぇか、お前のHとやらを…俺はもう、辛抱できねぇんだ!一刻も早くお前ン中、埋まりてぇ。




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(2006.01.09)


 

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