このお話は『What are you looking?』の続編です。







見張り台の夜

                             
味海苔 様


「…誕生日、おめでとう」
何も言わずに彼を毛布ヘ押し倒す。彼の耳に口を寄せ、囁く。
「ありがと。プレゼント、頂くわ♪」
突然顎を捕らえられ、彼の唇が私のそれを塞ぐ。幾度か啄むような口付けを落とされ、息を継ごうと開けた微かな隙間から、舌が侵入してきた。
歯列を、口蓋をなぞられる。迷う舌におずおずと自分のを差し出すと、絡み付いてジュ、と吸われた。いきなり唇を離して言うのは、
「…うめぇ。」
「な、何よこの変態っ!」
「とか言いながら、俺を追っかけて舌出してるのはどこのどいつだ?」
慌てて舌を引っ込め、口を閉じる。愉快そうな彼の瞳をキッと睨む。もぅ、意地悪!
気が付けば、彼の舌は耳にいた。耳たぶを優しく食まれる。首を伝う所々で、強く吸われる。自分でも、吐息が熱くなっていくのがわかる。
Tシャツの裾から手が入ってきて、撫で上げる勢いだけでブラまでずり上げられた。
「…すげぇ、綺麗だな」
鎖骨や胸に視線を感じる。さっきのキスを思い出し、ざわっと背中を何かが這い上がる。途端に、腰の辺りが頼りなくなる。
「はぁっ…!」
彼の熱い唇が、乳首を吸って 舌で転がしている。もっと強く揉まれると思ったのに、とても優しかった。割れ物に触れるように、そっと舐め上げて。…ちょっと焦れったいくらい。
「割れそうだな」
「っ…何よ」
「パチン、と」
「風船じゃないのよ?ホント」
バカなんだから。その言葉は、彼に飲み込まれた。背筋をなぞられ、鼻にかかった声が出る。
「…いい顔だ。他の奴らには絶対見せんなよ」
真剣に言う彼の瞳には、眉を寄せ口で息をする、私の顔があった。少し悔しくなって言い返す。
「そのかわり、高いわよ?」
「…体払いだ。文句はねぇだろ?」
んもぅ!…でも、ちょっと嬉しいかも?
ずっと胸を弄んでいた左手が、おへそをくるりと回って更に下に向かう。逃げる腰を柔らかく、でもしっかりと捕らえられ、彼の指がつぷ、と触れる。
「すごい濡れてんな」
「バカっ…」
「バカ言うな。ほれ、太股まで。いつからだ?」
「…最初のキス、から…」
「へぇ。そんなに良かったか?」「…や、も…」
というか、いつ脱がされたっけ…?
そんなことを霧のかかった頭で考えてたら、彼の舌が…
「んあぁぁっ!」
泉の入口に口付けられた。腰がびくんと跳ねる。思わず固く目を閉じると、
「…こっち見ろよ」
目を開けて、彼と目が合った瞬間に、きつく吸い上げられる。
「ひゃっ、ゾロぉ…」
クリトリスを熱い熱い舌が舐め、噛みつくように吸って、吸って。2本の指が一気に突き立てられ、内側を掻き回される。もぅ、何が何だか分からない。
「や!あ、だめぇ!ゾロ!…んあぁぁぁっ!」

意識を取り戻すと、これまたいつの間にか服を脱いでいたゾロが、入口をヌルヌルと擦っていた。ぐっと上からのしかかってきて、耳元で囁かれる。
「ヒクついてるぜ。欲しいか?」「バカぁ…知らな…」
「俺が馬鹿なら、言わなきゃわかんねぇだろ?」
「……ゾロ、ちょ、だい…//」
「よく出来ました☆」
ニカッと笑って、ぬぅっと入り込んできた。熱い塊が、私の内側を拡げていく。
「あっ…おっ、きぃ…!」
「く…狭い、な」
やっと全部入ったのに、じっと動かない。な、何…?
「俺は動いてねぇのに、ヌメヌメ動いてる。お前の」
「やっ…!」
指先でクリトリスを擦られて、腰が揺れる。恥ずかしい…!
当然強く揺さぶられた。突き上げられるリズムに合わせて、腰が踊る。
「はぁっ、だめぇ、また…!」
「イけよ、イけ」
「あん!ん、一緒に…っ!」
無言で頷き、最奥を穿つように突き上げてきた。激しい渦に巻き込まれ、昇っていく 。
「あぁっ!イっ…ゾロ、好き、好きぃ…!」
「…っ…!?」
私の中で、ゾロは全てを吐き出した。

光を感じ、目を開ける。だるい体に鞭打ち外を見て、慌ててゾロを起こす。
「ん…ぉ、朝か」
「ねぇ、見て」
水平線の向こうから、一筋の光がさしていた。見る間に光は広がり、太陽が姿を現す。
「綺麗ね…」
「あァ。」
景色に見とれるナミは、自分を見て頷くゾロには気付かない。
ゾロの腹が鳴り、ナミはハッと息を飲む。
「サンジ君!…夜食届けようとして、私達の声、聞いちゃったかも!?」
「…それなら平気だ。マストの下に、腹巻、置いてきたからな」
…それって、自分から白状するようなものじゃないの。全く、どこまでバカなんだか…。

当然、ゾロは当分の間はお酒抜きだったわ。




FIN






<管理人のつぶやき>
What are you looking?』の“夜のヒミツ”の部分でした^^。お互い求め合ってるのがすごく感じられて、なんて激しい夜だったの><。サンジくんへのけん制に腹巻を置いてきたゾロ、ナイス(笑)。

【投稿部屋】の投稿者でもある味噌様が投稿してくださいました。これで4作目、しかも初の裏でのご投稿。がんばって書いてくださいましてありがとうございましたーー!!



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