正常位じゃあんま良くなさそうだから、最初っからどうかとは思ったが、バックに変えてやると、かなり具合がイイみてぇだ。
俺自身もノッテきた。
白い背中と括れた腰、柔らかな尻に指を食い込ませ、大きく揺すってやる。さっき迄の苦痛の吐息とは異なる、艶のある声音が俺の耳に届いて来た。
昂ぶる興奮に更に激しく腰を打ち付けると、視界がぼやけ、女の姿が遠くなって…
………ナミっ!
あの日のアイツと、重なった。
御祝儀 −4−
CAO 様
襞の周りに回す様に舌を這わせ、少しだけ悪戯ぶり、割れ目を掬い上げながら、一気に中へ挿入してやる。指で更に広げた秘部に、激しく舌を出し入れし、中身を飲み干す勢いで、吸い上げてやった。ゆるく痙攣する内部を、もっと煽りたくなり、指を一本だけ差し込み、ざらつく部分に押しあてる。親指を襞のなかに隠されていた核に、掠める程度に触れながら、もう一つの穴に唇を近付け、息を吹きかけた。
ナミの全身が強ばる。俺の棹にかかる力で、コイツの喜びが伝わる。…感じている。俺の愛撫に為す統べ無く、感じている。どんなに親しい仲間であってさえ、絶対不可侵領域を常に標榜しているナミが、俺の前に今まさに、全て投げ出そうとしている。後少しで…
ナミの手が、舌が止まった!俺に下半身を預けたまま振り返る。潤んだ瞳が、俺を見つめる。俺は、秘部への口づけを続けながら、
「どうした?もう、しまいか?」
「アンタ、ムカつく。」
「くくっ。俺はまだまだイケるゼ。お前のココ、うめぇからよ!」
「…知ってるわ!」
喘ぎながら、まだ挑む様な口調か?視線を外し、こう、続けやがった!
「みんな、そう言うから…」
頭ン中が、白くなる。さっき迄の興奮が、一気に引いた!
考えるより先に体が動いた。ナミの体の下から、己を引き出し、四つン這いのままの肢体に手をかけ、戸惑い無くその尻めがけ、俺の分身を突き立てた!
ずぶずぶと音をたてながら、沈んで行く俺のモノ。勢い良く挿入した筈が、思いの外あっさりとは侵入を許さない。こんなに濡れて、俺に入れられたくてたまらないくせに、何故?…見ればコイツも、まどろっこしそうに腰を揺らしている。俺のがでけぇのか?コイツが狭すぎるのか?暫し、入り口で足踏みしていると…
「早く、来なさいよっ!」
相当焦れてるのか?かなりキツイ口調で、俺を詰りやがる。
「俺に命令すんなっ!」
「ばっ…あっ、もう、我慢出来な…っ。ゆっくりで…いいからっ。アン、全部…頂戴…早くっ!」
「…てめっ、どっちなんだ…」
振り返りナミは、言葉を続ける。俺を見つめ、俺だけをその瞳に写し、俺の侵入を望む心を、偽り無く口にする。
「どっちでもいいっ!」
…よかねぇだろ?
「繋がりたいのっ。」
…俺もだっ!
「もう、辛抱できないっ。」
…あぁ、出来ねぇ。
「痛くったってかまわないから。」
…んな訳いくか?
「欲しいの…」
…この期に及んで、うるせぇ。
「アンタに抱かれたいっ。」
抱いてやるっ!
もう一度尻を掴み直し、先端部分が入り込んでいる秘所を、更に広げた。且ってない硬度に達している俺は、情け容赦無くそこへ突き立ててやった。一気に!
「んぁぁ……」
ナミの口から、上がる嬌声。
熱い底無しの快感が、俺に襲い来る。恍惚とした意識が、ナミを感じさせようと、そして俺も味わおうと、貪欲に俺を突き進める。溶けそうな柔らかさと、決して離すまいとする吸引力に、俺自身なけなしの理性を保つだけで精一杯だ。…コイツを抱く。コイツを俺のものにする。今、この時だけでも、俺だけのナミに…
最奥に達したと感じた。その時、ナミの腰が砕けた。それにつられ、俺も覆い被さった。辛うじて左手は、コイツの下腹部に添えていた。その手に力を込め、ナミの腰を引き上げようとした。、
すると、中がジワリと収縮し始めた。俺のモノを銜え込んだまま。俺にも全身が震える様な悪寒が、繋がっている場所を中心に広がって行く。ナミの収縮は次第に痙攣となり、声にならない嗚咽が、コイツの喉を震わせる。
(…イキやがった)
そう感じた刹那、歓びと快感に耐えきれず、俺も…
ほんの少しだけナミより早く、俺は我に還った。激し高鳴る心臓を宥めながら、体の下にあるナミの顔を覗き見る。
『イッたら、終わり!』
そう嘯いた女を、揶喩してやろうと…
俺の気配に気付き、焦点の定まらぬ眼を上げるナミ。
「…ゾ…ロ」
甘ったるい艶のある声で、今日初めて俺の名を囁いた。その色っぽい唇から、紡ぎ出しやがった…
俺の名前を。
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(2006.01.09)