― おめでとうございます ―  −3−
            

びょり 様




BGMはショパン作曲『華麗なる大円舞曲』に乗って軽やかに時計回りし出した店内中央円形ステージ只今時速10キロ!
挑戦者5名を乗せてクルクル回転するその姿はさながらメリーゴーラウンドかコーヒーカップの如し!
尚この回転は1分経過する毎に10キロづつ加速して行きます!

「1分につき10キロづつ加速して行くという事は・・30分で300キロ!?卑怯よ!そんな説明受けてないわ!」
「あれ?外でウチの者が話した筈アルよ。『ウチの店は回転が速い』って。」
「受け取れる意味が違うでしょ〜!?」

御安心下さい!誰か1人でもラーメンを食べ終われば自動的にストップするような仕組みになっておりますので!

「「「「「いや、そんな事、誰も聞いてねーし!!!!!」」」」」

丼はテーブル上にがっちりと固定されておりますので飛ばされる心配は御座いません!

「「「「「益々聞いてねーし!!!!!」」」」」
「嫌ならリーダーが手を挙げてリタイアするよろし。但し!ラーメン代〆て50万ベリー、しっかり支払って貰うアルよ!」
「くっっ・・痛い所突いて来たわね・・皆!こうなったら早いトコ食べ切って勝負を終わらせるのよ!!」
「言うべき事はそれだけかよ、てめぇ!?」
「見ろ〜!!だから何か有るって言ったんだぁ〜!!」
「あぢィ〜!!ラーメンのツユが毛に掛ったァ〜!!」
「とにかく!ナミさんの言う通り此処は早く食い切って勝負を終わらせるしかねぇ!!」
「いや、俺はルフィに早い所リタイア宣言して貰うのが一番じゃないかと・・!」
「ひやふぁ!ほへはふぇっふぁい・・ジュルルッ・・ひふぁいふぁふぁんふぇひふぇふぉ!!」
「痛ぇっっ!おいルフィ!食べ終わったカニの甲羅は外に向けて放り出せ!危ねぇだろが!!」

さあ、そうこうしている間にも時は経過し時速も10・・20・・と、どんどん増して行きます!
あ!今カニの甲羅がこちらに飛んで来ました!あ!ホタテの貝殻も!あ!エスカルゴの殻もです!
次から次へと乱れ飛ぶ食べ殻!・・観客の皆様、流れ弾には充分御注意下さい!
30・・40・・加速します!どんっどん加速して行きます!

「・・ズッ・・ズルルッ・・うっ・・うぐぐっっ・・ゴブォブゲエェェェーーーー・・!!!」

あーっと遂に限界点突破したか!?ウソップ選手吐き出したー!!!

「ブハァッッ!!・・きたねーなクソっ鼻!!人の顔目掛けて吐き出してんじゃねーよ!!」
「ブギャー!!オレにも掛ったー!!」
「馬鹿野郎ウソップ!口閉じろ!口!!」

ウソップ選手止りません!止らないヤメラレないのが生理現象!んやめっろと言・わ・れ・て・もォ♪
口を閉じずに吐き続けている!吐きながら回転しています!
さながら壊れたスプリンクラーの如し!・・あ!今こちらにも飛んで来ました!
観客席にまで散布されあちこちで上がる阿鼻叫喚!
店内ゲロ酸っぱい匂いで噎せ返る様であります!
時速50キロを過ぎた地点でBGMがロッシーニ作曲『ウィリアム・テル序曲』へと変りました!
そして更に加速し続ける回転・・60・・70・・80・・90・・只今時速100キロを超えたー!

― ギュルルルルルッ・・・・ドゴオォォォン・・・!!!

「何か今飛んで来たぞー!!」
「タヌキだ!タヌキが飛び込んで来やがった!!」
「チョッパー!?」

大変です!回転するステージから飛び出したタヌキがスピンかけて観客レフト席に飛び込みそのまま壁に激突致しましたー!!

「失礼ね!チョッパーはトナカイよ!」

・・し、失礼致しました!
俺達が飛ぶのはクリスマスイブの夜だけじゃないんだぜと言わんばかりにトナカイのチョッパー選手がステージ席より決死のジャンピング・スカイ・ハイ!!
この時点でチョッパー選手の脱落が決まりましたー!!




<びょりさんのつぶやき>
 ・・・またゲロ吐きネタか・・自分・・。(哀)




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(2004.01.17)

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