― おめでとうございます ― −4−
びょり 様
「しっかりしてチョッパー!目を開けて!」
「・・・うっ・・ナミ・・ゴメン・・オレ・・」
「・・どうしたのよ・・何を謝ってるの、チョッパー・・?」
「・・オレ・・怖くて・・つい・・変身解いて・・オレ・・オレ臆病で・・自分が情けなくて・・うっく・・えっっ・・」
「そんな事無いわ、船医さん・・貴方はとっても勇敢だった。」
「・・・ロビン・・・」
「そんなに自分を責めないで、泣いては駄目よ。」
遂に、遂に生まれてしまった犠牲者・・毛皮にしょっぱい匂いや酸っぱい匂いを染み込ませぐったり横たわるその姿・・あまりにも、あまりにも惨たらし過ぎる・・!
一体何故タヌキ、いや少年がこんな惨い目に・・ただ・・ラーメンを1杯食べていただけなのに・・あまりの悲劇に溢れる涙で前が見えません!
「もう止めてー!!リタイアするからこれ以上回転させないでー!!」
「よふぇいひゃほほふんわぁ!!わびぃ!!」
「・・・・ルフィ・・!?だって・・!!」
「ひょうふひ・・ジュルルッ・・ズッ・・ふひわひふんわええ・・!!」
「・・ズルッ・・へめぇはふんぞり返って賞金の使い途でも考えてやがれ、ゴウツク魔女!」
「や、ナミ、オレは是非ともリタイアをお願いしたいぞ・・!」
「・・・ゾロ。」
「安心してくれナミさん!君の愛有る限り、俺は・・死なん!(キラーン)」
「さっさと自決しやがれ、ナルト眉!」
「んだコラァ!?クソクロレラ頭野郎!!」
「や、聞いてくれ皆!俺は一刻も早くリタイアしたいんだ・・!」
「・・・サンジ君。」
極限に追い込まれようとも尚勝負を捨てぬ誇り高き漢達!
決死の覚悟で挑むその姿正に『見事』の2文字でしか言い表せない程の漢っぷり。
ブラと棒を合せてブラボーだ!
「これが・・・これが海賊・・!」
「なんて重い・・覚悟・・!」
アレコレ言ってる内にBGMはオッフェンバック作曲『天国と地獄序曲』に変更回転速度も更に更に増して行く!
110・・120・・130・・140・・150・・160・・170・・180・・遂に富士急ドドンパ瞬間最高速度をも超えたーー!!
「くくくくくっっ・・まだアル・・真の恐怖はこれからアルよ・・フフフフッ・・ハハハッ・・ひゃ〜ひゃっひゃっひゃっっ!!」
悪役になりきった店長の地獄の鬼もかくやといった笑い声が木霊する!
ごうんごうんと轟音響かせ挑戦者達をまるで脱水槽に入れられた洗濯物が如く嬲り回し続けるステージ既に掛る遠心力でラーメンのツユ1滴すら零れる心配も無いだろう!
「ルフィ・・ゾロ・・サンジ君・・ウソップ・・お願い、もう誰も死なないで・・!」
「航海士さん、悲しみに暮れてる所申し訳無いけど・・未だ誰も死んではいないのではないかしら・・?」
時速180キロを超えてこっから先は未知の世界誰も到達した事の無い神の領域だ!
190・・200・・210・・馬鹿な!まだ上がるだとぉーー!?
漢達よ、何故かくも『勝利』という名の形無き証を欲するのか!?
それが漢の浪漫だから!!
何故メイド姿に萌えるのか!?
それも漢の浪漫だから!!
回っております!
回っております!
何時もより多く回っております!!
人知を超えた超高速回転地獄より生還し勝利の女神のディープなキスを奪う漢は果たして出現するのかー!!?
<びょりさんのつぶやき>
・・・・果してこれは正月休と先頃の連休使ってまで書くような作品だったのだろうか・・?(苦悩)
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(2004.01.17)Copyright(C)びょり,All rights reserved.