味噌汁   −2−
            

味海苔 様




「サンジは寝てっから、先に食うぞ」
「お疲れ様、狙撃手さん」
「「「「「「いただきます!」」」」」」
「…ごめんね、サンジ君の程美味しくないし、量もちょっと少ないけど…。」
「そ、そんなことないよ!ナミのポトフ、ホカホカですごくうまいぞ!」
「ありがと、チョッパー。あんたのご飯もおいしいわよ♪」
「そ、そんなコト言われたって、おれは嬉しくなんかないぞ、コノヤローが!!」
食卓に、笑いがあふれた。
「…ところで、コックさんのところへは誰が行くの?」
「おれは診察があるから行かなきゃ」
「あたしもついてっていい?」
「…なら俺もだ。」
「あらぁ?ゾロ、もしかして、焼きもちぃ?」
「バッ、ちげーよ!ただ…」
「「「「「ただ?」」」」」
「あ゛〜もーいいだろ。早くしねぇとコックの分の飯冷めるぞ」
(クソコックと一緒だとナミに何されるか心配だなんて、口が裂けても言えねぇよ)
「「「「「「ごちそうさまでした!」」」」」」

「んナ〜ミすゎ〜ん♪わざわざありがとうございまぁ〜っす!」
「はいはい、落ち着いて。これくらいなら食べられる?」
「はいっ!!もちろんです!頂きます!ああ、貴女の手料理を口にすることができるなんて、何って幸せなんだぁ〜♪♪」
食べ始めると、サンジ君の目が微妙に変わった。抑えてはいるけれど、料理人としての目だ。
「うん、お粥の柔らかさが丁度いい。チョッパー、流石医者だな。俺の状態に適してる」
エヘヘ、そーかなー?と笑うチョッパーの目尻が、凄いことになってる…。
「このポトフは…ナミさんのですね?これぞ家庭の味だ。何か参考にしたものはありますか?」
「ノジコからもらった料理ノートよ。ベルメールさんのがそのまま書いてあるの」
「なるほど。もしよろしければ、今度貸して頂けませんか?」
「もちろんよ」
「……この味噌汁を作ったのは、誰だ…?」
「俺だ。」
「マリモにこんなのが作れるとはな。明日は象が降る」
「失礼な。昔道場で作ってたんだよ」
「ダシのとり方もいいし、アサリの砂抜きもしてある。素人にしてはうまい」
「……。」
ちらりと戸口を見ると、ゾロが戸にもたれてそっぽを向いていた。照れてるのかな、今♪
「…ご馳走様でした!ナミすゎん、ご迷惑おかけして本当に申し訳ありません!」
「いいのよ、怒るのはルフィに怒ったから♪ でも、改めてサンジ君の大切さが分かったわ。これからもよろしくね!」
「はいっ、ナミすゎんにそのように思って頂けるならばこのサンジ、喜ん「じゃあチョッパー、診察よろしく。行くわよ、ゾロ!」
「…。(俺は犬じゃねぇ)」
「お返事はぁ〜?(黒笑い)」
「……はい…。」




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(2012.08.18)


 

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