御前舞踏会当日。
ナミにとっては運命の賭けの日。

ゾロも、この日のことは生涯忘れないだろう。





誓い −7−





夕闇迫る頃、ゾロはナミを迎えに行った。
正装で身を包んでいるため、なんだか非常に動作がぎこちなく感じる。
着慣れないものを着るとこれだから。

今日のゾロは、軍人仕官学校生に支給されている正装用の軍服姿だった。
入校式などの仕官学校での公式な行事の時などに着用するもの。
黒の詰襟に階級をあらわす肩章。階級はすなわち士官学校生であることをあらわす。
普段学生は着用しないが、祝賀行事などに付けることを許されている金線の飾緒が肩から胸に飾られている。
普段はめったに袖を通さない衣装だから着慣れない。
はっきり言って息苦しい。

ナミの館に着いたものの、執事にナミの支度がまだ整っていないと告げられた。
仕方ないので、図書室で待つことにした。図書室といっても内装は居間と変わらず、とても上質で落ち着いた雰囲気を醸し出している。長年ここで仲間達が集っていたこともあって、ここが一番落ち着くのだ。

ゾロはナミを待つ間、書棚に向かい、本を手に取って見ていた。
ゾロの館でもそうだが、貴族の館には図書室というものがあり、過去から現在までの良書を数多く揃えることが貴族のたしなみとされている。貴族によってはサロンを図書室で開き、自分の図書の在庫の多さ、良質さを自慢する者もいるくらいだ。
ナミの館の図書室は、数ある貴族の図書室の中でも最も優れたものと言っていいだろう。広さも蔵書の質、量ともに他の追随を許さない。

ナミはこれらの優れた本に囲まれて育った。ナミの知識はほとんどここから吸収されたものだ。
最近は大学に出入りして、教授から特別な講義を受けているらしい。
ナミには大学入学の権利がない。なぜなら、この国では女性が高等教育を受ける権利はないからだ。
だから、そういう特別の配慮を受けてなんとか高度で先進の知識を得ようとしている。

ナミがこの御前舞踏会に、父親と賭けをしてまで参加する目的はただ一つ。
外国へ留学するため。
他国では、女性でも高等教育機関へ入学することが許されているという。
それを利用しようというわけだ。
ナミの父親は温厚な人物だが、ことナミの留学に関してだけは絶対に首を縦に振らない。
それもそうだろう。いくら昔よりは戦争が下火になっているとはいえ、まだまだ世界情勢がどうなるか分からない時代だ。娘が留学中に突然その国と戦争状態に突入する可能性も十分ありえる。そうなれば何年も、何十年もナミは帰国できなくなるかもしれない。

ナミ自身もそれは分かってはいる。
それでも、ナミは言う。


じゃあ、私はいつまで待てばいいの?戦争はいつなくなるの?
この国にいて、これ以上何が学べるの?
私がこの国にいる意味があるの?
何の意味もない。
私は存在してないのと同じ―――


ナミの知的欲求を理解できないわけではない。
ナミの願い―――他国へ行く、そのための父親の承諾を得る―――を叶えるための一役を買って出ているゾロだったが、どうしてそんなに切実にナミがそう考えるのか、実はよく分かっていなかった。


勉強ならとある国の中でもできるじゃないか。
今まで通り、エライ先生の元へ出向いて教えてもらえばいい。
ナミの身分なら、相手を呼びつけて個人教授を頼むことも可能だ。
それなのに、どうしてそこまで他国へ行きたがるのか。
他国へ行ってもしものことがあったらどうするのか。
それに・・・・何年も仲間達と―――自分と―――会えなくなるというのに。


手にした本のページをめくりながら、ゾロはつらつらとそんなことを考えていた。
そこへ、ようやくナミがやって来た。姉のノジコとともに。


「おそかっ・・・」

それ以上言葉が続かなかった。
ゾロは、現れたナミの姿を一目見て、息を呑んだ。

そこには今まで見たことのないナミが立っていた―――

ナミは夜会では恒例の、胸元が大きく開いたローブデコルテで身を包んでいた。
慣例でデビューする者は白いドレスを着ることになっている。
ナミのドレスはシンプルで清楚。余計な装飾がなく、布地の素材をそのまま活かしたもの。
飾りがないので、簡素に見えそうなものだが、返ってそれがナミ自身の魅力を引き立てている。
くびれた腰から下のきれいなAラインのスカートが足元まで広がる。
この日のために伸ばした髪をアップにまとめ、真珠と銀で飾り付けられたのティアラ付けた。
耳には少し大きめのイヤリング。首元にはネックレス。どちらも小粒のダイヤがはめ込まれ、照明の反射を受けて、ナミが動く度にキラキラと輝く。

「どう?」

さすがにナミが照れくさげにゾロに尋ねてきた。
しかし、ゾロはすぐには言葉を返せないほど、目の前のナミに見入っていた。
返事のないゾロを不審に思って、ナミが一歩ゾロに近づき、下から覗き込むようにゾロを見上げた。
至近距離でナミを見て、初めて彼女が化粧をしていることに気づいた。
ピンク色の唇がグロスで艶やかに光っている(もっともゾロにはどうして光っているのかまでは理解できてなかったが)。
その下に目を向けると、白い肌の胸元と美しい鎖骨が目に飛び込んできて眩しい。
眩暈を覚えるほどだった。

「どうしたの?」

「・・・い、いや、なんでも・・・」

どうも歯切れが悪い答えしか返せない。
そこへ、

「あんたがあんまりキレイになって出てきたから、ゾロはびっくりしてんのさ」

ノジコがニンマリと笑いながら、ゾロの気持ちを代弁するかのように言う。

「ち、ちが!」

咄嗟に否定しようとするゾロを軽く無視して、ノジコは続けて言った。

「それよりナミ、あんた手袋は?」

「あ、部屋に置いてきちゃった」

「おばか。取りに行っておいで」

「うん。ゾロ、あともうちょっと待っててね」

そう言い置いて、ナミはパタパタと部屋を出て行った。
そんなナミを見送ると、ノジコはゾロに改めて向き直った。

「ゾロ、久しぶりだね。」

「ああ」

「くいなは元気にしてる?」

くいな・ゾロの姉弟と、ノジコ・ナミの姉妹はそれこそ生まれた時からの幼なじみだ。
その中でも、特にくいなとノジコ、ゾロとナミの仲が良かった。
ノジコはゾロの一つ年上。たった一つしか違わないのに、ノジコは姉のくいなの友達という認識が強く、そのため妹のナミとばかり遊んでいた。
姉の近況を語りながら、そんなことを不意に思い出す。

「ナミ、きれいだろ?」

「・・・ああ」

今度は自分でも驚くほど素直に答えることができた。
ゾロの返答にノジコは満足そうに微笑んだ。

「あの子、今日のためにすごくがんばったんだよ。伸ばしたこともない髪を結えるように伸ばしたし、肌の手入れとかも今まで全然無頓着だったのに、舞踏会に出るって決めてからは私に教わりに来たり・・・。しきたりとか、マナーとかも必死で頭に叩き込んで。」

「・・・・」

「今日、あの子が夢を掴めるか、見守ってやってよね」


ナミの夢・・・?


「おまたせ!」

そこへ、ナミが戻ってきた。

「やっと来た。もう忘れ物ないね」

ノジコが戻ってきたナミから一歩引いて、全身を見回す。
ん、大丈夫、とノジコは呟くと、ナミの真正面に立ち、ナミの頬を両手で挟んみこんだ。

「綺麗だよ、ナミ。自信持って行ってきな。きっと何もかもうまくいくよ」

「うん、今日までいろいろありがとう。ノジコも忙しかったのに・・・」

姉妹は額を合わせて互いの瞳を覗き込んだ。

「がんばって。私も後から行くから。あんたの晴れ舞台を見にね」

「うん、また後でね」

そうして二人はしばし抱き合う。
それはまるで戦いか何かの出陣の儀式のようだった。

「じゃ、ゾロ、行こう」

ナミがゾロに顔を向けて笑顔で言った。
そのまま二人で並んで行こうとすると、ノジコが呼び止める。

「ゾロ?『歩く時は腕を貸し、コート脱着を手伝い、席に着く時は椅子を引く』。エスコートの基本だよ?」

ナミの手も取らず、だらりと下げたゾロの腕を見咎めるような言い方。
今までそういうことをしたことがない二人は同時に顔を赤らめた。

「い、いいじゃない、ノジコ。そんなの宮殿へ行ってからで」

「だめ。家を出るときから、帰ってくるまでが舞踏会よ。日常の仕草が本番にも出るんだから。今からちゃんとしておかないと。男のエスコートが堂々としてないのはみっともないからね。ゾロ、頼むよ」

はっぱを掛けられて、それならば仕方がない・・・という感じでゾロが肘を曲げる。
そこへナミがそっと手を添えてきた。
それだけで、わずかにゾロの心臓が跳ね上がった。
それはナミも一緒で、まともに顔を上げられないほど顔を赤くしていた。
ノジコはそんな二人を、冷やかすような意地の悪い笑みを浮かべながら見送った。

そして、小声で“がんばって”ともう一度呟いた。





***





ナミの手を腕に感じながら歩く。
こっそりと隣のナミを盗み見ると、ナミは俯いて、ドレスの足さばきに必死のようだ。
でも、耳が赤い。彼女も自分と同じ気持ちなのだ。
恥ずかしいし、照れくさい。
でもどこかで全世界に向かって叫び出したいような気持ちもあることに、ゾロは気づいた。
それが何なのかはわからないが。

それにしても、ダンスの練習は励んだが、こういう何気ないエスコートの練習を怠っていたので、はっきり言って、二人三脚をしているがごとくのぎこちなさである。
玄関先では、ナミにコートを着せてやるという難関もあったが、なんとかソツなくこなす。
とにかく、ナミの館の前に止めてある馬車までのわずか数十メートルの道のりが、何キロにも感じた。

御前舞踏会へ向かう馬車の中、2人は向かい合わせに座った。
いつもはよくしゃべるナミが、今日は緊張しているのかあまり言葉を発しない。
ただ、じっと窓の外を通り過ぎる夜の街を見送っている。
その間もゾロはナミの横顔を見つめ続けた。
口を開けると確かにナミの声なので、目の前の女がナミであることが分かる。
しかしこうして口を閉ざしていると、まるで初めて会った女性のように見えてくる。

(こりゃウソップ達が見たらビックリするだろう)

ナミはめったにドレスを着ないので、今日の姿に驚くことはもちろんだが、この化け方には仰天するに違いない、などと思った。
いつもこんな格好をして黙ってじっとしていれば、普通の貴族令嬢達とほとんど変わらない(ただ、その『黙ってじっとしている』ということが、ナミにはなかなかできないのだが)。
いや、それどころか、この姿ならきっと人目を引くだろう。
ひとたび微笑みかければ、老若男女を問わず魅せられるに違いない。

そう、男女を問わず―――――

そこで、ゾロはハタと自分達が行こうとする舞踏会の本来の目的に思いを至らせた。
そもそも舞踏会は女性の見本市会場。ここで女性は男性に見初められ、求婚され、婚姻が整っていく。
今日のナミが、大勢の人々の前に姿を現せば、少なからず見初める者がいるだろう。そして、正式なルートを使ってナミの父親に縁談の申し入れが行われる・・・・。

ナミは賭けにばかり目を向けて、そのことに全く意識を置いていない。しかし一旦社交界に入れば、多くの貴族男性から結婚対象者として見なされる。
賭けに勝てば、ナミは留学。当分の間、結婚からは遠ざかる。

しかし万が一、負けたら?
負けたらどうなるのだろう。
ナミは国に残る。縁談が舞い込む。ナミの父親がその申し出を承諾する・・・・。

それを考えた途端、思ってもみなかった衝撃がゾロの身体の内を駆け抜けた。

「ナミ」

今までの沈黙を破って急に名を呼ばれ、ナミが驚いたように視線をゾロに向けた。

「何?」

「やっぱり行くのやめないか」

ほとんど反射的に出てきた言葉。

「え・・・・それって、舞踏会に行くのをやめるってこと?」

「ああ、そうだ」

「なんでそんなこと言うの?」

これには一瞬言葉に詰まる。

「・・・・こんなことしなくったって、いいんじゃないかと思ったからだ」

舞踏会に行けば、大勢の男達がナミに関心を持つことになるだろう。
それが気に食わない・・・。
とは、まさか言えない。

「お前は留学したいと言うが、そんなに勉強ってのは外国でしなくちゃいけないものなのか?するならこの国にいてもできるだろう?今までもそうしてきたんだし・・・・」

立て板に水のごとく一気に話した。これは今までにも思ってきたこと。
ナミがこんな賭けまでして、外国へ行きたがる理由が分からない。

「ゾロ」

しかし、ナミは落ち着いた様子でゾロに話し掛けた。

「昨年の一年間で、とある国は何カ国を併合したか知ってる?」

「・・・・」

余りにも唐突な質問に、ゾロは返答できなかった。するとナミがすぐに答えた。

「小国を3カ国。逆に失った国は1カ国。とある国はね、毎年少しずつ大きくなってるのよ。でもね、ここ数年で拡大は鈍化傾向にある。なぜならそれは、平和になってきたからなの」

とある国は隣接する国々と戦い、勝利を収めることでその領土を増やしてきた。だから、戦争が激しい時代は急速に国土が拡大していく。
それが止まるのは、戦争がなくなった証拠だ。
それでも、辺境や国境周辺は今でも紛争は起こっているのだが。

「これからはもう領土はそんなに増えたり減ったりしない。安定した平和な時代になると思う。そうなるとどうなるか―――」

「どうなるんだ?」

「まず、軍事費が削減される。そのため今までは国の隅々まで配置されていた軍隊が撤退させられる。国境地帯は軍隊がいなくなって、一般国民だけが残される。でもそこは隣国の脅威が全く無くなるわけじゃない。国境地帯の人々が常に隣国からの侵入の脅威に晒されていることには違いはないのよ。では、軍隊もいないのに不測の事態の時にはどうするか。」

ゾロは次の言葉を待った。

「そこにいる国民達の手で自衛してもらうしかない。つまり、国境地帯の人々自身の手でとある国の領土を守ってもらうしかない。でもね、一方で辺境の人々にはとある国の国民だという自覚があまり無いの。数十年置きに支配者が代わるんじゃ仕方ないわよね。でもこれからは、とある国の国民だということを意識してもらわないといけない。そうするにはどうすればいいか。まず自分達がとある国の民だということを知ってもらうことが必要なの。」

「どうやって?」

「地図を作る」

「地図?」

「そう、とある国の全土を載せた地図を作るの。明確に国境線を引いて、『あなたは“とある国”の国民なんですよ』って教えてあげるの。そうすれば自分がどの国に属しているのか自覚できる。そうして初めて愛国心が湧くと思うの。愛国心を持つ人なら、とある国の領土を守ってくれるわ。」

この時、ゾロは夏に国境付近の集落で老人に助けられたことを、鮮やかに思い出した。
そして、地図。
自分が出した地図が官製の地図でありながら、老人の集落が載っていなかった。
あのとき、老人は言っていた。

“まだこの辺りの地図が編纂されていない、ただそれだけじゃ。この辺りは辺境じゃから、まだ測量が済んでいないんじゃろうて。人手不足じゃからな。”

「そして、地図を作るには、とても多くの人手と優れた技術と莫大なお金が必要なの。今一番の問題は技術で、とある国の測量技術は他国より20年は遅れているそうよ。計測機械も古くて効率が悪いの。・・・・アラバスタの測量技術は世界最高なんですって。だから私、アラバスタへ行って、その測量技術を学んでくるの。そして帰国した時にはその技術でこの国の全土の地図を作りたい。それはきっと国のため、ひいてはルフィ―――次代の王―――の役に立つに違いない」

国土を正確に把握することは、統治の上で非常に重要なことだ。
それは戦時中であっても平和な時代であっても同じこと。
平時は、土地を正確に測量することで、年間の作物の生産量を予測できる。そうすれば無理無駄のない租税量を決めることができ、漏れなく徴収できる。租税収入が増加すれば自ずと国は富む。それをまた地方に再分配すれば、国全体が潤う。
また、戦時中でも地図は絶対に必要だ。守るべき国の範囲を的確に把握し、効率良く兵士と戦備を配置できる。

ナミはかつて手紙に書いていた。
ウソップは官吏に、ゾロは軍人となって、王となるルフィを支える。自分だけが取り残されたみたいだと。

“私もルフィの役に立ちたいのに。”

そしてこれこそが、ナミが考え出した『ルフィの役に立てる方法』なのだった。


「でも・・・何もお前が行かなくても。他の誰かが行けばいいんじゃないのか」

「言ったでしょ?地図を作るには、お金がものすごく必要なの。今は大学の研究室の人達が少ない予算と大半の持ち出しに耐えて測量しているのが実態。これでは一体何十年かかるか分からないわ。でも、私ならお金を作れる」

ナミは自信たっぷりに言う。

「?」

「ルフィよ。私には次の王となるルフィとのコネクションがある。私なら、ルフィと交渉して地図作成の費用を国から捻出させることができる。それには私がその技術を学んでいるのことが一番説得力があると思うの」

ナミが留学から戻ってきた時にルフィがまだ王太子であるか、王になっているかは分からない。でもルフィの国の予算編成への発言権が強くなっていることは間違いない。
つまり、ルフィとのトップ交渉で地図作成費を国家予算に盛り込もうという算段だ。
どこの世界でもトップダウンの政策決定は早い。稟議書を何回も経なければ決まらない下からの政策とは対象的だ。

話終えたナミの瞳がかつてないほど、輝いていた。頬も興奮の余り、心もち紅潮している。
その表情は生き生きとしていて、力強い精気がみなぎっていた。


これがナミの夢


この夢の実現の第一歩が、今日の舞踏会なのだ。
今日の舞踏会で失敗をしなければ、ステーシア伯爵からナミの国外留学の許可が出るはず。
カゴの中の鳥のようなナミが、羽ばたける唯一のチャンスだった。
このチャンスを逃すことはできない。
ナミの必死の思いだった。

ゾロは黙り込む。
ナミがここまで考えていたなんて。
自分の方がはるかに国の役に立てる立場にいながら、こんな風に国のことを考えたことがなかった。
士官学校へ進学したのは、親の勧めや慣例に従ったに過ぎない。
そして、こんなに情熱を傾ける夢を持ったことが無いことにも気づいた。

ナミはゾロからそれ以上の反論が無いの見て取ると、再び外の景色に視線を戻した。
力強い横顔。その瞳からは揺ぎ無い決意が伝わってくる。

もうゾロもこれ以上、とやかく言うつもりは無かった。
こんなにも望んでいることならば、叶えてやりたい。
せめて今は、ナミのこの夢のために自分の全力を尽くそう。
ナミの横顔を見つめながら、そう決意した。


やがて、二人を乗せた馬車は、御前舞踏会の会場であるサウス宮殿へと滑り込んで行った。






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